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反日ハンター・神功正毅です。 日本からの受賞は5日の医学生理学賞の大村智(さとし)・北里大特別栄誉教授(80)に続き2日連続。昨年も赤崎勇・名城大終身教授(86)、天野浩・名古屋大教授(55)、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(61)=米国籍=の3氏(いずれも物理学賞)が受賞した。物理学賞受賞は7回目となる。日本の受賞者数は、米国籍の南部陽一郎氏(08年物理学賞)と中村氏を含め計24人(医学生理学賞3、物理学賞11、化学賞7、文学賞2、平和賞1)となる。授賞式は12月10日にストックホルムで開かれ、賞金800万スウェーデンクローナ(約1億1500万円)が贈られる。 物質を構成する素粒子の一つであるニュートリノは1930年代に存在が予測され、56年に発見された。だが、他の物質とほとんど反応しないため観測が極めて難しく、質量の有無など詳しい性質は長い間の謎だった。 ニュートリノを直接観測するため、戸塚洋二・東京大特別栄誉教授(08年死去)が率いる国際共同プロジェクトが96年に始動。梶田氏は実験のまとめ役を務め、スーパーカミオカンデを使った実験に取り組んだ。 ニュートリノは電子型、ミュー型、タウ型の3種類。研究チームは、宇宙線が地球の大気とぶつかって生じるミュー型と電子型を観測した。だが、理論上はミュー型の数が電子型の2倍あるはずなのに、実際に観測できたのはほぼ同数だった。 ミュー型が理論値の半分しかない理由としてチームは、ミュー型が長距離を移動する過程で、スーパーカミオカンデでは観測できないタウ型に変わったためと推定した。 ニュートリノが別の種類に変身する現象は「ニュートリノ振動」と呼ばれる。この現象は、ニュートリノに質量がなければ起きないことから、「ニュートリノに質量がある確証が得られた」と結論付けた。ニュートリノ振動が確認されたのは世界で初めてだったため、98年6月の国際会議で成果を発表すると、日本だけでなく米ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストなど有力紙が1面で報道、クリントン米大統領(当時)が祝福コメントを出すなど世界的に大きな反響を呼んだ。 99年には、高エネルギー加速器研究機構で人工的に作り出したミュー型ニュートリノを、約250キロ離れたスーパーカミオカンデに向けて発射し、ニュートリノ振動をとらえる実験を実施。04年2月までのデータで、ニュートリノに質量がある確率は99.99%となった。 【ことば】ニュートリノ 物質を構成する最小単位の素粒子の一つ。宇宙空間に大量に存在し、地上にも常に降り注いでいるが、他の物質とほとんど反応せずにすり抜けるため、観測が難しい。1987年には小柴昌俊・東京大特別栄誉教授が、星が一生を終える時の超新星爆発で生じたニュートリノを世界で初めて観測、02年にノーベル物理学賞を受賞した。 【略歴】かじた・たかあき 1959年、埼玉県東松山市生まれ。県立川越高を卒業後、埼玉大理学部に進学、81年に卒業した。東京大大学院で物理学を専攻(86年博士号)。東大では、スーパーカミオカンデの前身である「カミオカンデ」に準備段階から携わった。99年からは東大宇宙線研究所内にある宇宙ニュートリノ観測情報融合センター長を務め、2008年からは同研究所長を務めている。朝日賞、ブルーノ・ロッシ賞、仁科記念賞、パノフスキー賞などをチームや個人で受賞。12年日本学士院賞。妻と子供2人の4人家族。 <引用終了> PR |
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